PEDODONTICS

小児歯科

小児歯科とは

小児歯科とは

小児歯科は、子どもの歯とお口の健康を守ることを目的とした診療です。虫歯を治療するだけでなく、フッ素塗布などの予防処置やお口の健康チェック、歯並びやお口の成長に関するアドバイスなども行なっています。
乳歯は虫歯になっても生え替わりますが、お口の中に虫歯菌が多い状態では、永久歯の発育や健康に悪影響を及ぼしてしまいます。放置せずにしっかり治療し、虫歯菌が繁殖しづらい環境を整えることは、生涯にわたって丈夫な永久歯を手に入れることにつながります。
アンデンタルオフィスの小児歯科では、お子様を「歯医者嫌い」にさせないために、治療を始める前に不安を取り除くトレーニングを実施しています。そのほかにもお子様が安心して通えるようにさまざまな工夫をしておりますので、どうぞ安心して受診ください。

当院が小児歯科治療で大切にしていること

Tell:言って Show:見せて Do:させる

Tell:言って
Show:見せて
Do:させる

当院では、お子様の歯科治療に対する理解を深め、安心して治療を受けられるようにするため、「Tell:言って Show:見せて D:させる」の3つのステップでトレーニングを実施しています。具体的な流れは以下のとおりです。

  • 1. Tell:言って

    これから行なうことや、使用する器具についてわかりやすい言葉で説明します。絵カードを使って説明する場合もあります。

  • 2. Show:見せて

    治療で使用する器具をお子様に見てもらいます。そしてどのように使うのかを動かしながら説明します。

  • 3. Do:させる

    実際に器具に触れてもらい、痛くないもの、怖くないものだとお子様が理解できたことを確認したら、声をかけたうえでお口の中に器具を入れます。
    このように段階を踏むことで歯科治療に対する不安や恐怖心をやわらげていきます。

うそを言わない

うそを言わない

子どもは大人のつくうそには敏感です。歯科治療では、工夫をしても痛みや不快感を完全に取り除くことはできません。麻酔時にはチクッと痛みを感じるし、歯を削る音や振動に恐怖や不安を感じることも多いでしょう。
それなのに「痛くない・怖くない」とだまして治療してしまうと、歯科医院に対する信頼は失われてしまいます。
そのため、痛みや不快を感じるような治療を行なうときは、お子様に事前にきちんと説明し、痛みを感じたら必ず左手を上げて、意思表示することを約束してもらっています。

小児歯科での治療

  • 歯磨き指導

    歯磨き指導

    歯磨き指導では、お子様の年齢やお口の状態に合わせた歯ブラシの選び方から、歯ブラシの持ち方、磨き残しを作らない効果的な磨き方をわかりやすくレクチャーします。
    お子様のお口を虫歯や歯周病から守るためには、正しい歯磨きを身につけることが大切です。歯磨きの習慣化を促し、お子様が自分自身でしっかりと磨けるようにサポートします。

  • フッ素塗布

    フッ素塗布

    フッ素塗布は、歯の表面にフッ素を含む薬剤を歯に塗布することで歯を強化し、虫歯の予防効果を高める処置です。
    フッ素は歯の表面に付着すると、虫歯菌が酸を作りにくくしたり、エナメル質の再石灰化を促進したりする効果が期待できます。とくに酸に溶けやすい生えたて乳歯や生え替わったばかりの永久歯の虫歯予防に効果的です。

  • シーラント

    シーラント

    シーラントは、歯科用の樹脂を歯の溝に詰めることで、虫歯を予防する処置です。乳歯の奥歯は永久歯よりも溝が深く、歯垢が溜まりやすいですが、シーラントで溝を埋めると歯ブラシで歯垢を取り除きやすい状態になります。
    なお、永久的に効果が続くわけではないので、定期的にチェックし、必要に応じて再処置することが推奨されます。

保護者の方へのお願い

保護者の方もうそはつかないでください

保護者の方も
うそはつかないでください

先ほど子どもは大人の嘘に敏感だという話をしましたが、ぜひ保護者の方もお子様に治療に関してうそをつかないようにしてください。
というのも、歯科医院に行くのを嫌がるお子様に対し、「ぜんぜん痛くないから大丈夫だよ」などとうそをついてしまうと、実際に治療で少しでも痛かった場合に、「痛くないはずなのに痛くされた」と感じて、歯科医師への不信感につながる可能性が高いからです。
また、具体的に治療内容について伝えないほうがお子様を不安にさせずにすみます。嫌がるお子様を歯科医院へ連れて来るのはなかなか大変かと思いますが、「うそをつかない」「治療について具体的に伝えない」の2点のご協力をぜひお願いします。

ご家族はなるべく待合室でお待ちください

ご家族はなるべく待合室でお待ちください

お子様の場合、診察や治療をしているときにご家族の顔が見えたり声が聞こえたりすると、どうしてもそっちが気になって歯科医師の話をきちんと聞けなかったり、甘えたくなって泣いてしまったりすることがよくあります。
治療をスムーズに進めるため、ご家族の方はご心配かとは思いますが、なるべく待合室にてお待ちくださいますようお願いいたします。

終わったあとは必ず褒めてあげてください

終わったあとは必ず褒めてあげてください

たとえお子様が大泣きして暴れていたとしても、治療が終わったあとは必ず褒めてあげてください。叱るのではなく褒めることで次の治療がスムーズに受けられるようになります。
また、時間が経ってから褒めてもお子様は何の理由で褒められているのかが実感しにくいため、治療が終わった直後にしっかり褒めてあげるようにお願いします。
当院では、治療を頑張った場合にはご褒美を渡したり、すべての治療が完了するまで頑張って通院できた場合には記念撮影をし、その写真を「じょうずにできたで賞」として院内に飾ったりすることで、治療へのやる気を保てるように工夫しています。

歯医者が怖いお子様へ「笑気吸入鎮静法」

歯医者が怖いお子様へ
「笑気吸入鎮静法」

笑気吸入鎮静法は、鼻マスクで笑気ガスを吸うことで不安や恐怖心が和らぎ、リラックスした状態で治療を受けられる麻酔法です。

笑気吸入鎮静法は、鼻マスクで笑気ガスを吸うことで不安や恐怖心が和らぎ、リラックスした状態で治療を受けられる麻酔法です。「どうしても歯医者が怖い」「嘔吐反射が強くて困っている」という場合も、笑気吸入鎮静法を行なうことで、スムーズに治療を受けられます。
笑気は体外への排泄が早く、治療後はすぐに回復しますので、運動や習い事にも支障がありません。詳しくはお気軽にご相談ください。

リスク・副作用

フッ素塗布にともなう一般的なリスク・副作用

  • 保険診療となるのは、基本的には13歳未満で、虫歯予防の指導を継続的に受けているにもかかわらず虫歯の多い子どもに限られます。健康な歯に対する虫歯予防目的で行なう場合は自費診療(保険適用外)となります。詳細は歯科医師にご確認ください。
  • 補助的な予防ケアとなり、虫歯にならないわけではありません。あくまでもきちんと歯磨きをしていることが大切です。
  • 効果が永続的ではないので、年に数回フッ素を塗布してもらう必要があります。
  • フッ素塗布を必要以上に繰り返したり、歯科医院でのフッ素塗布のほかにフッ素配合の歯磨き剤などを多用すると、フッ素の過剰摂取になる可能性があります。

シーラントにともなう一般的なリスク・副作用

  • 保険診療となるのは、基本的には6~12歳の子どもで、初期の虫歯があると診断された乳歯か、生えたての永久歯に限ります。13歳以上の子どもや、健康な歯に対する虫歯予防目的で行なう場合は自費診療(保険適用外)となります。詳細は歯科医師にご確認ください。
  • 補助的な予防ケアとなり、虫歯にならないわけではありません。あくまでもきちんと歯磨きをしていることが大切です。
  • 処置後少しずつはがれてくるので、効果は永続的ではありません。はがれてきたら、再度処置してもらう必要があります。
  • シーラントの下で虫歯が進行していることがあり、虫歯の発見が遅れる可能性があるため、継続的な定期検診の受診が必要です。

麻酔薬の使用にともなう一般的なリスク・副作用

  • 歯肉に塗布する表面麻酔や、一般的な歯科治療で歯肉に注入する浸潤麻酔は保険診療となります。インプラント治療などの自費診療(保険適用外)で笑気吸入鎮静法などを行なう場合は自費診療となり、保険診療よりも高額になります。保険診療となった場合も、高額になることがあります。これらの麻酔法を保険診療で行なうには治療内容など条件がありますので、詳細は歯科医師にご確認ください。
  • 表面麻酔薬の使用により、じんましんやむくみなどを発症することがあります。
  • 浸潤麻酔の使用により、アドレナリンの影響で血圧上昇や動悸などを発症することがあります。高血圧症や心臓疾患のある方は注意が必要なので、事前にお申し出ください。
  • 笑気吸入鎮静法の実施により、ごくまれに効果が切れたあとの吐き気や嘔吐、末梢神経障害が現れることがあります。
  • そのほか、麻酔薬の影響ではなく緊張状態や麻酔注射時の疼痛により起こる脳貧血により、悪心、吐き気、手足の震え・痺れが起こることがあります。
  • 麻酔効果が切れるまで口の中の粘膜や唇の感覚が麻痺しているため、唇を噛んだりやけどなどをしないよう、食事は避けてください。
  • アルコールにより血流が良くなり、出血・腫れ・痛みが増してしまうことがあるため、飲酒は避けてください。